ロンドンオリンピック開会式(中継を録画して後で早送りで見ました、もちろん)、面白かった〜!
冒頭の愛国歌 "Jerusalem"、大好き。農村の人々、クリケット、シェークスピアを朗読するケネス・ブラナー、産業革命、労働者、女性運動家(英国には、女性参政権を求めて、競馬の馬に飛び込んで自殺した女性もいたのです)、鉄で鋳造される五輪、移民、炎のランナーとローワン・アトキンソン、病院の職員と子どもたち、不気味なほどたくさん落ちてくるメアリーポピンズほかおなじみの英国キャラクターたち、英国ロック(ダニー・ボイル監督の『トレイン・スポッティング』の映像もちらっと)。007にエスコートされてヘリから飛び降りるエリザベス女王(笑)、ポール・マッカートニー...
閉会式ではエリック・アイドルが「ALWAYS LOOK ON THE BRIGHT SIDE OF LIFE 」を歌って締めくくったら、すごく英国らしくていいと思うんだけど!!
「英国」や「英国料理」の話題が出る度に違和感をおぼえることがよくあるのですが、日本人の中には「英国人=アングロサクソン人」として語る人が今だにいるんですね(語る内容はとても古い言説であること間違いなし。それにアングロサクソンという言い方を好むのは日本人の特徴だそうですよ)。
現在のロンドンに行くと体感できるけど、英国は本当に様々な人種のミックスが進んでいて、もはや「英国人」は金髪や青い目をイメージしてはいけないんだなと実感します。インド系もアラブ系もトルコ系も中国系も日系もみんな、国籍があれば「英国人」。「英国料理」も、エスニック料理含めて、英国内で浸透しているならそれは「英国料理」。
よく「英国は帝国時代に勝手なことをしたくせに」と悪口を言う人がいますが、現在の「英国人」は、統治されていた側の人達もたくさん含めて構成されているので、そう単純に言えるものでもないと思います。
開会式の演出をしたダニー・ボイル氏も、アイルランド系カソリックの家庭出身。そういう彼自身も含めて英国人とは?英国とは何か? をアイデンティファイしようとする試みを感じました。詳しい人によると、そうとう社会批判が込められた演出だったようで、(まあそうなるだろうと予測できる)ボイル氏に依頼がいくところが、なんだかすごいなと思いました。