Man_without_a_past
アキ・カウリスマキ『過去のない男』
2002年カンヌ国際映画祭グランプリ


ヘルシンキで、暴漢に襲われて記憶喪失になり、名前もないままホームレス生活を始める男性のお話。
北欧は福祉が発達しているイメージがあるけれど、この映画にはホームレスや、訳ありふうの女性や、賄賂ばっかり受け取っている警官や、破産する事業主といった人達ばかり登場します。みんな無表情で、淡々と語るのでニュアンスや意味が私には解らないところも。日本語吹き替えでもう一度観たら謎が解けたところもありました。

フィニッシュ・コメディということになっているけど戦争映画よりよっぽど哀しい感じがしました
でも カウリスマキの映画はこの、そこはかとなく漂う可笑しさとやるせない不条理感、それでも不思議とわいてくる儚げな希望が魅力。

「元の住民は引っ越したのか?」
「いや凍死した」

「礼をしたいんだが」
「俺が死んだら情けを(うつ伏せで死んでいたら仰向けにしてくれ)」

「音楽が人を殺した例はないものね。やってみましょう」


台詞がほんとうに少ないんだけど、ぐっとくるものが多かったです
予告編