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晩ご飯はハロウィーンオムライス。
十字架は紫色のジャガイモで。


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うちのお店でハロウィーンパーティに力を入れるのは、アイルランド起源でしかも日本でも知名度が高い行事だから。そしてなぜクリスマスにイベントをやらないかというと、私たちがハロウィーンで燃え尽きるから(^ ^;)

ハロウィーンは古代ケルト人が信仰していたドルイド教(樹木などの自然崇拝)の新年の行事に、キリスト教の万聖節が結びついたことが起源とされています。くわしくはwikipediaでどうぞ。

ジャック・オ・ランタンは、もともとはカブ(ルタバガという、白と紫のカブ)だったのが、アイルランド人が移民としてアメリカに渡りハロウィーンを広めてからは、現地でたくさん穫れるカボチャを使うようになったそう。

ジャック・オ・ランタンにまつわる昔話、いろいろあるみたいですが一つご紹介しておきますね。パブが出てくるところがアイルランドらしいですね。

むかしむかし、アイルランドにジャックという鍛冶屋がいた。ジャックは酒好きでいつも飲んだくれていたうえ、ケチで人をだましてばかりいた。

あるハロウィーンの夜、酔っぱらったジャックはパブで悪魔に会い、危うく魂を取られそうになった。しかしいつもの悪知恵を働かせ「俺の魂をやるから、その前に一杯飲ませてくれ」と頼んだ。そこで悪魔はジャックの飲み代のため、自ら6ペンス硬貨に化けた。ジャックはその6ペンス硬貨をすばやく自分の財布に入れ、そのまま財布の口をきつく閉じた。「出してくれ!」と必死に請う悪魔にジャックは、出してやる代わりに、10年間は自分の魂を取らないことを約束させて、悪魔を財布から出してやった。

それから10年経ったある日、ジャックは道でまた同じ悪魔と出会い、魂を取られそうになった。今度は「魂をやるから、その前にあの木になっているリンゴを食べさせてくれ」と懇願した。悪魔がリンゴを取りに木に登ると、ジャックはすかさず木の幹に布で十字架を作り、悪魔が下りてこられないようにした。「下ろしてくれ!」と頼む悪魔にジャックは、2度と自分の魂を取ろうとしないことを約束させ、木から下ろしてやった。

月日が経ち、ジャックは年をとって死んだ。天国に着いてみると、生前の悪い行いのために入ることができず、地獄へ送られた。ところが地獄に着いてみると、そこにまたあの悪魔がいた。悪魔はジャックに言った。「絶対に魂を取らないと約束したから、お前を地獄に入れることはできない」。

こうしてジャックは、来た道をまた戻ることになった。道は暗く延々と続いていたため、悪魔がジャックを哀れんで、地獄で燃えていた石炭のひとかたまりをくれた。それを道で拾ったカブに入れて提灯を作ると、ジャックは暗い道を歩き出した。

以来、ジャックは生前の行いの罰として、カブの提灯を持ってこの世とあの世の間を永久にさまよい続けているという。



聖ペテロが出てくるWill o' the wisp(種火のウィル)伝承の別バージョンでしょうか。妙にお人好しな悪魔とジャックの攻防が楽しくて好きです。