ピクチャ 4
面白かった〜!『バーバー吉野』
『かもめ食堂』より前に制作された、荻上直子監督作品。
(有名映画監督って、たいてい初期の作品のほうが面白い気が)
ほのぼのと可笑しいだけじゃなく、けっこう風刺が効いていてサイコホラーな感じでした。もたいまさこが狂った目をして、ハサミを持って子どもたちを追いかけるイメージ。
ピクチャ 1

村にある唯一の床屋「バーバー吉野」。この村の小学生男子は全員がこの店で、おばちゃん(もたいまさこ)に「吉野ガリ」という、キノコ頭にしてもらうのが昔からの伝統。ある日高学年のクラスに、都会からカッコイイ髪型をした坂上君という転校生がやってきた。当然のこととして吉野ガリを強要する周囲に、坂上君は「みんなと同じ髪型にするのは絶対に嫌だ!髪型は自由であるべきだ!」と主張し始めた。初めは坂上君に反感をもつ村の男子たちも、良い刺激(エロ本とか)を提供してくれる彼を受け入れ、やがて自分たちを客観的に見つめ直すようになっていく...

その村の「伝統」っていうのが、キノコ頭の男子がずらっと並んで山の神様にハレルヤを唱うという、いかにも怪しい「絶対それ古くないだろw」というシロモノ。誰か仕掛人が捏造した「伝統」を、利権や便利な規律を守りたい人達が「伝統だから守らないと!」と主張するのは、うんざりするほどよくある話....。
質の悪い伝統が、異端児や若者によって打ち壊されていくのは痛快。このお話だと、その伝統の犠牲者(神様への供物的な)にされている男の子たちが反乱を起こします。ロックだ!

ピクチャ 3
リベラルで勇気のある坂上君は『スタンド・バイ・ミー』の故リヴァー・フェニックスを彷彿とさせる良い面構え(というか絶対、似た子を探してきた感じ)。そういえば仲良し4人組が秘密基地でエロ本を見るシーンもあったし、ひょっとしたらオマージュなのかも。

ついでに。
リヴァーと言えば、先日やっと『モスキート・コースト』('86) を観ました。
mosquito+coast
頭でっかちなお父さん(ハリソン・フォード)が「自然と共に生きる!」とジャングルに移住し、家族を不幸にするという恐ろしい話。父を敬愛しつつ葛藤する長男役のリヴァーが上手でした。改めて、良い俳優だったんだなーと