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10年近く「うーん、観なくちゃ。でも今度ね」と先延ばしにしてきた映画をやっと観ました。
『ヴェロニカ・ゲリン』。
アイルランドで、麻薬犯罪組織の真実を暴き殺害された実在のジャーナリストをケイト・ブランシェットが演じます。生前から有名だった記者が殉職したことをきっかけに国民が大規模なデモを起こし、結果的に麻薬組織を国外追放に追い込みます。

90年代ダブリン。子どもまでもが麻薬の犠牲になる街の惨状を知ったヴェロニカは「誰かが書かないと」と、大胆な取材を強行。家族や親族は心配し、所属する新聞社までもが取材をやめるよう説得します。自分が銃で襲われても、「息子を誘拐する」と脅されても取材は止まらず、ついには凶弾に倒れることに..。彼女には信念も実行力もあり、無念はあっても後悔はないでしょうが、ヴェロニカを心配し続けた挙げ句に失うことになった家族が痛ましいです。

もし自分がやりたいことが、家族を危険や不幸に巻き込むことになったら....? 続けるか?やめるか?世界中の志あるジャーナリスト、活動家、政治家などが、敵とは別に、こういう葛藤とも闘っているんだろうなあ...。

アイルランドでは、彼女が殺されたことでやっと国民の怒りが爆発し、法律が変わったけど.....もし誰も注目しない国だったら、変化は起こらず、その死は無駄になっていたわけで...と思うと暗澹たる気持ちに。人々の関心と意思表示が大切、ということを痛感しました反省。
(似たテーマで『サルバドールの朝』も素晴らしいです。フランコ政権下、理不尽な死刑執行にヴァルセロナ市民が怒りのデモ。死刑制度は廃止に)

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注射器と廃人だらけの街
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小さな子までが注射器を拾って遊ぶ

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親族が心配しても止まらないヴェロニカ

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"タトゥーのダブリン青年訛り" がイイw
コリン・ファレル、ダブリン生まれの俳優です。

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PUBでヴェロニカを冷笑する他誌の記者たち

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ギネス運搬トラックも登場