20

『八日目の蝉』(2011)を、やっと観た。
良い評判を聞けば聞くほど重そうで消極的だったけど
huluにも入っていて、ことあるごとに視覚に入ってくるので
観念して、やっと観た。
(ちなみに『そして、父になる』もまだ観ずにいる)

人の娘をさらって育てる身勝手な女性の話なのだけど
不思議と彼女に感情移入してしまって、いつの間にか
このウソの親子がずっと一緒にいられるように、と
祈る気持ちになってしまっていた。

子役の子(4歳くらい?)の演技がすごくて
二人が本当に仲睦まじい親子に見えてくるから
ついに逮捕されるという場面の
永作博美の叫びが、刺さる。

「その子は...!
 まだ...ご飯を食べていません!
 ....よろしくお願いします!」 


「お腹が減ってないかどうか?」は
「母親」に限らず保育者が
24時間気にしていることの筆頭だから
この台詞はリアルで、「正解だ...」という感じがした。

最後の最後の瞬間に一言だけ叫べるとしたら
娘本人に向かって「愛してる!」などと言うのじゃなくて
幼児を委ねる相手に対して
食事の引き継ぎをするのはすごくリアルで
きっと私でもそうするんじゃないか、
という気がした。 


ただ、ラストシーンの井上真央の台詞は
新たな母子愛の呪縛の幕開けみたいで
怖いような気がした。