Yatsugatake Trifle 2

八ヶ岳南麓の "とるにたりない" 日常と水彩画

映画

2015年に観た映画 覚え書き

2015年に観た映画を覚え書き。
(2度目、3度目のもあり)
気に入ったものには、の印でもつけておこうかな。

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『花とアリス殺人事件』
『FRIED DRAGON FISH』
『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』
『ヴァンパイア』
『彼岸花』
『秋刀魚の味』
『東京暮色』
『早春』
『お早よう』
『青春残酷物語』
『昭和枯れすすき』
『ゼロの焦点』
『天城越え』
『疑惑』
『影の車』
『張り込み』
『わるいやつら』
『鬼畜』
『新しい鉄』
『震える舌』
『人間の條件 第1部〜4部』
『男はつらいよ 1話 その他』
『野生の証明』
『北斎漫画』
『武士の献立』
『ゼンタイ』
『小野寺の弟・小野寺の姉』
『大木家の楽しい旅行 新婚地獄篇』
『仁義なき戦い  仁義なき戦い』
『仁義なき戦い 広島死闘篇』
『仁義なき戦い 代理戦争』
『トラック野郎 一番星へ帰る』
『トラック野郎 故郷特急便』
『トラック野郎 熱風5000キロ』
『トラック野郎 爆走1番星』
『幸福の黄色いハンカチ』
『遥かなる山の呼び声』
『君よ憤怒の河を渉れ』
『単騎、千里を走る』
『ポテチ』
『白ゆき姫殺人事件』
『夢売るふたり』
『旅の重さ』
『ヒミズ』
『グーグーだって猫である』
『スイートリトルライズ』
『映画版ねこタクシー』
『異人たちとの夏』
『ホットロード』
『モンスターズクラブ』
『アカルイミライ』
『セイジ -陸の魚』
『パッチギ! LOVE & PEACE』
『八日目の蝉』
『にあんちゃん』
『小さいおうち』
『幕があがる』
『僕達急行A列車で行こう』
『青春の門』
『実録・連合赤軍浅間山荘事件への道程』
『そこのみにて光輝く』
『苦役列車』

『1900年』
『ジェーン・エア』
『きっと、うまくいく』
『The Secret of Kells』
『華麗なるギャッツビー』
『紅いコーリャン』
『上海グランド』
『レ・ミゼラブル』
『サブマリン』 
『エリックを探して』
『迷子の警察音楽隊』
『アルバート氏の人生』
『私が、生きる肌』
『汚れなき悪戯』
『二十日鼠と人間』
『ハンナ・アーレント』
『ジョーズ』
『ミニオンズ 怪盗グルーの月泥棒』
『上海グランド』
『ポンヌフの恋人』
『スターウォーズ エピソード4』
『ノッティングヒルの恋人』
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』


ほとんどhuluと専門チャンネルの録画だから、新しいものはほとんどないですね。
劇場に行けたのは『幕があがる』くらい
今年は、健さんや菅原文太、松本清張や小津作品など、昭和の映画にはまって、たくさん観ました。ジャンル問わず、面白くてしょうがないです。
(それにしても雑食だなあ...笑)

本数的には、映画マニアの母の半数にもいってないな....多分






映画『八日目の蝉』感想

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『八日目の蝉』(2011)を、やっと観た。
良い評判を聞けば聞くほど重そうで消極的だったけど
huluにも入っていて、ことあるごとに視覚に入ってくるので
観念して、やっと観た。
(ちなみに『そして、父になる』もまだ観ずにいる)

人の娘をさらって育てる身勝手な女性の話なのだけど
不思議と彼女に感情移入してしまって、いつの間にか
このウソの親子がずっと一緒にいられるように、と
祈る気持ちになってしまっていた。

子役の子(4歳くらい?)の演技がすごくて
二人が本当に仲睦まじい親子に見えてくるから
ついに逮捕されるという場面の
永作博美の叫びが、刺さる。

「その子は...!
 まだ...ご飯を食べていません!
 ....よろしくお願いします!」 


「お腹が減ってないかどうか?」は
「母親」に限らず保育者が
24時間気にしていることの筆頭だから
この台詞はリアルで、「正解だ...」という感じがした。

最後の最後の瞬間に一言だけ叫べるとしたら
娘本人に向かって「愛してる!」などと言うのじゃなくて
幼児を委ねる相手に対して
食事の引き継ぎをするのはすごくリアルで
きっと私でもそうするんじゃないか、
という気がした。 


ただ、ラストシーンの井上真央の台詞は
新たな母子愛の呪縛の幕開けみたいで
怖いような気がした。 

インド映画『きっと、うまくいく』

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ここ数年で観た映画の中で文句なくNo.1の....大傑作 だった
 インド映画『きっと、うまくいく(原題 3idiots)』。

超難関エリート大学でエンジニアを目指すも、落ちこぼれとみなされ奮闘する3人の若者の青春と、その後の人生。
コメディで軽快な運びながらも「教育と学びの在り方とは?」「職業選択と適正って?」「結婚相手の選び方は?」...などなど、人生に関する普遍的で本質的な問いが散りばめられていて贅沢!
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競争と詰め込みを重んじる鬼校長や、暗記型で思考しない"優等生” などが登場する。

対する3バカトリオたちは...(写真左から)

エンジニアに適正がない芸術家志望、
知的欲求に純粋な、謎の天才、
家族愛とプレッシャーに引き裂かれ保身に走る臆病な凡人、

といった構成。
彼らが大学でどんな扱いを受け、何を知り、何を選択したか、という話。

急速に発展しつつあるインドでは若者の自殺が多いんだそうで、その問題を扱った悲劇的なエピソードでは、今話題のドローンみたいな物が出てきたりもする(すごくショッキングなシーンだった...)。ロビン・ウィリアムズの『今を生きる』を思い出す。

自分の受けた教育と現在の生活の相関についても振り返ってしまうし、今まさに自分の子にうるさく言っていることが正しいのか間違ってるのか?(もとよりわかってないのは承知だけど 何も言わずに子育てするのは不可能だし...ね)考えてしまって、身につまされる。コメディなのにツラい。でも良いコメディってそういうもの。

希望あるラストなのが、映画としてまた良し
 

映画『天使の分け前』と『最強のふたり』

良い映画を立て続けに2本観た。
名前だけは頭の片隅に置いておいて、ずっと観る機会を待っていた映画2本。
どちらも、明日が無い感じの若者(=生まれついた悪環境から抜け出せそうにない...)が、チャンスを掴む話で、とても良かった。
なんだか....
優しい大人に隠れた才能を見いだされて、それを活かせる道を発見できた若者を描く映画って、好きだな〜...


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『天使のわけまえ』
スコットランドのジャージの若者(つまり貧困層)がウィスキーに出会って、人生を変えるチャンスをつかむ話。
なんでキルトをはいているのか?それは...今から悪いことをするため!
基本的にはコメディタッチなのだけど、重たい現実は充分に伝わってくる。『麦の穂をゆらす風』でアイルランド独立闘争の泥沼を描いたケン・ローチ監督の作品。
前科者の若者たちを優しく支えるウィスキー愛好家おじさんハリーが素晴らしい...!



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『最強のふたり』
フランスの黒人青年と、大金持ちの身障者男性との友情を描いたコメディタッチの物語。

パラグライダーで頸椎損傷し車椅子生活となったフィリップは、介護人募集中に出会った黒人青年をなぜか気に入って採用する。お上品な方々が思わず警戒してしまうような、典型的な貧困層の黒人青年ドリスは、フィリップに同情するどころか、言いたい放題やりたい放題...っていう。

この黒人青年が、まあ...下品なんだけど、とてもイイヤツじゃないか!と、だんだん解ってくるんだな 「それを一瞬で見抜いたフィリップって...」すごいというか、それだけ、彼が孤独だったんだということも、浮き彫りになってくるんだな...。
ドリスだけでなく、他の使用人たちに関しても、人間の魅力が伝わってくる。
台詞はいちいち気が利いてるし、画もきれいでお洒落。
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2014.08.19 『トレイン・スポッティング』

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私の中で90年代の
「予告編を100%裏切らなかったアワード」
の大賞だった(笑)
この走るシーンが好き!


『トレイン・スポッティング』を、息子と一緒に観た。
良い子が観てはいけなそうな、ヤク中の若者たちの話だけど

独立するのしないので今話題の、スコットランドの話。
何回観ても、やっぱり面白い。名画だと思う。
疾走感があって、無駄がなくて、映像は今みてもスタイリッシュ。

映画としては面白いし、かっこ良いけど、話は悲惨。
ヘロイン中毒やアル中で、刹那的な日々を送る労働者階級の子たちが、なんとか生活を変えようとしてあがく話。赤ん坊が死ぬ、汚物が出て来る、注射器でエイズに感染して悲惨な死に方をする者あり、犯罪に手を染める者あり....
本人たちもけっこう強い意思で「やめよう」と努力するんだけど、上手くいかない。「なるほど、こういう訳で、こういう人たちは抜け出せないのか....」と納得する。「怠け者で努力が足りないからだよ」なんて、簡単に言えない感じがしてくる。

生まれついた環境や仲間の呪縛だったり、それに対する自身の愛着が、身を滅ぼすことになったりする怖さ。それと単純に、ドラッグと感染症と犯罪の怖さ。
そういう世界もあるっていうことを、息子が知っておいてもいいんじゃないかと思ったから...。
タイミングが合ってるかどうかは、わからないけども

なんと2016年に続編の企画があるらしい?
観たいような観たくないような....まあ、ぜったい観るけど。

『トレイン・スポッティング』予告編
 

2014.08.02 『ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式』

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お店は夏休みの週末らしく、良い感じで賑わって楽しかった。
体力温存のために、昼間もどこにも行かず何もしない8月の土曜日  家でおとなしく、録画の消化にいそしむ日々がまたしばらく続きそう。


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 『ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式(原題:Death at a Funeral)』がCSで録れたので観た。 クリス・マーシャルが出てるなら、なんでも見る

イギリスのどこか郊外の家のお父さんが亡くなって、お葬式の日に集まった家族や親戚たちが引き起こす、ドタバタ劇。
健康的に可愛く面白いドタバタ...と思って見ていたら、けっこう「おいおいおいおい!」な展開になっていき.... 同じくクリス・マーシャルが出てる『A FEW BEST MEN』という結婚式のドタバタ劇と監督が同じなのか?と思ってしまった。

邦題のイメージだと、コメディタッチの可愛い映画で、最後にハートウォーミングなのかな?....という感じだけど....ちょっとちがって、エグくておもろかった

それぞれの人に、いろんな面がある。家族に隠していたことだって、そりゃそれぞれあるかも知れない。
お葬式みたいな儀式で、そういうことが皆の知れるところになって、それでも全部ひっくるめて故人を偲ぶことができたら、一番いいんじゃないか....って気が、してこないでもないような、そんな映画
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クリス・マーシャル(左)はやっぱり素敵なのだけど、変人具合がもの足らなかった(笑)
『トレイン・スポッティング』のスパッドの人(右) ユエン・ブレムナーが出てた!! 40過ぎてもやっぱりちょっと頭がアレで思い込み激しい男子の役を演ってて、なんだか感慨深かった!

2014.07.29 『ホテル・ルワンダ』

2014.07.29

今日は若い人14名様のグループのご予約があって、おまかせ料理で対応させていただいた。明日もご予約を頂いているので、コースの内容を変える予定 

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『Hotel Rwanda(邦題『ホテル・ルワンダ)』を米Hullで見つけたのでやっと観た。大変良かった。
1994年にルワンダで起きた大量虐殺事件を背景に、1000人以上の避難民を匿って救った、あるホテル副支配人の回顧録を元にした映画。

恐怖の中でも理性を失わず、勇気と機転をもって困難を切り抜けていく主人公がすごい。
大きな刃物を手に虐殺側にまわるのは、それまで普通の市民だった人たち。
たぶんどこの国でも、ふだんから民族とか出自で人間を分けて考えているようなアレな人たちは、簡単に煽動に踊らされて豹変してしまうんだろうな...怖い 

「これ、よく日本に来たね〜」と思っていたら、町山智博さんがずいぶん頑張って活動し、日本公開を実現したと後で知った。ものすごく納得...。 


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『ホテル・ルワンダ』と同じように「いつか機会があったら観よう」と思っている映画がウン十年分いろいろたまっている。
最近は「おっ」と思ったものを憶えていられなくなったので、Filmarksというレビューサイトを使ってみることにした。面識もない人のレビューに興味はないんだけど、「そのうち観よう」と思う映画をマイページにclipしてまとめておけるから、少しは機会を逃しにくくなるかも知れないと期待して....

2014.07.21 塩尻 東座『あなたを抱きしめる日まで』

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塩尻まで映画を観に行ってきた。
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以前から評判を聞いていた東座。噂通りラインナップも良いし雰囲気もレトロでいい


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『あなたを抱きしめる日まで(原題:Philomena』
挫折したオックスフォード出のエリート記者と、ロマンス小説大好きなふつうのおばあちゃん。神を信じない英国人と、カソリックのアイリッシュおばあちゃんが2人で人探しをする珍道中ムービー。

くすっと笑える場面あり感動ありの良い映画だった。
....が、ベースになっているのは、アイルランドのカソリック教会の闇の部分がもたらした悲劇。
これは実際に1人のアイルランド人女性の身の上に起こったことで、元BBCの記者が彼女に同行して取材をすすめた顛末が映画になったもの。若い頃に強制的に我が子と引き離された女性が、50年たって本格的にその子の行方を探す話。

アイルランドでは昔、婚前交渉をもった女性は罪人とみなされ、家族に捨てられ修道院(というか教会が運営する強制労働所)に閉じ込められ、厳しい監視の下、洗濯の奴隷労働をさせられていた。そうした施設で生まれた子どもは勝手に養子に出された(売られた)ため、たくさんの生き別れの親子が生まれた。
この映画では出てこなかったけれど、婚前交渉や妊娠というだけでなく、レイプされた少女や、単にモテるという理由で小悪魔的美女が収容されたケースもあり、一生を施設で過ごす女性もいたらしい(出ても社会や家族から見放されているから、出られなかったのかも)。信じがたいことに、90年代までこういった施設がアイルランド各地にあったとか...

参考 NEVERまとめ 
アイルランド共和国、国家としてマグダレン洗濯所の奴隷労働従事者に謝罪


おなじテーマのこちらの映画も参考になる。
『マグダレンの祈り(原題:The Magdalene Sisters』
具体的にどんな非人道的な扱いがされていたかがより解る。
後味の悪さで定評のある(?)ビョークの『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の10倍くらい私はヘコんだ。実際にあったことだと思うと

2014.07.14 町山智博氏の映画解説

2014.07.14
休日。
たまたまYoutubeで見かけた町山智博氏の映画解説(ラジオ出演したもの)を、片付けものなどしながらずいぶんたくさん聴いた。
私は映画を見る前に予備知識を得るのが嫌いで、予告しか見ない。前評判もチェックしないし、感性をある程度知っている友だちの感想以外には興味がなく、映画評論的なものもめんどくさいので読まない。
でも、町山氏のコラムや解説トークは教養の裏付けがあって面白いので、読んで聴くに値すると思っている。
なんだったか....
最初、 サシャ・バロン・コーエンについての記事を読んで「おっ」と思ったような気がする。(サシャ・バロン・コーエンは英国人らしさを凝縮したような、ものすごくエグいジョークを放つ監督なので取り扱い注意 )

例えば...
観た人も多いと思われる『風立ちぬ』の解説。これは抱腹絶倒だったし、自分が感じたことの輪郭がはっきりした。
その他、PUB家が再放送にはまっている『カーネーション』の解説にも「そうそうそうそう!!」と、すっきり。

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夕ご飯は、ラザニアとスープの残り。
ラザニアには茄子とズッキーニも挟んだ。油で揚げ焼きせず、グリルパンでノンオイルで焼いてカロリー(ちょっとだけ)カット。ベシャメルソースは作ったがボロネーゼソースは、初めて輸入食材店で買ってみた瓶入りの(500円くらいする)を使ってみた....が、やっぱり不味い。よくある安いミートソース缶(最近はレトルトになってるのかな?)と同種の、肉の味が死んだような独特な香り。

スープはお店の残り。ビーツのボルシチスープ。
サワークリームは浮かべないし、ウクライナの野菜で作ったわけでもないから、あくまでも「風」。ここで「ボルシチです!」とハッタリで言い切っちゃうと、料理人として誠実じゃないような気がするから「風」をつける。でも、お客様がイメージし易い、通りの良い単語も必要だし...。名付けって難しくていつも悩む

 

小津作品がたくさん 米hulu


アメリカのhuluの視聴を始めて3週間。
まだまだ、膨大なコンテンツの全貌がつかめていませんが....

小津安二郎監督の作品の主だったもののほとんどが置いてあることに、びっくり。
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黒澤映画もたくさんあります。
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日本のhuluとは、比較にならない量。
これらは音声そのままで、英語字幕付きで観ることができます。
勝新太郎の座頭市シリーズなんかも、あります。



アニメーションのカテゴリに行くと、日本の(ですよね?)作品がたくさん。
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話題の『ピンポン』のアニメ版も、早速あがっていてびっくり。
松本大洋の絵がそのまま動いていて、噂に違わぬクオリティ!
(画だけね。声の演出は残念....
これも音声そのまま日本語で、英語の字幕が出ます。



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懐かしいものを見つけましたよ。
宮崎駿のシャーロック・ホームズ。
故 広川多一郎氏が声を当てていたホームズさんが.....英国紳士とはほど遠い発音の声優で吹き替えられていて、泣けます  

 

アキ・カウリスマキ映画『ル・アーヴルの靴みがき』

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フィンランドのアキ・カウリスマキは好きな監督の1人です。社会の片隅でひっそりと暮らす冴えない人々を温かな視点で描き出す、味わいのある作品を多く撮っています(まだ全部観てないのですが
カウリスマキ作品は、台詞もシーンも最小限で無駄が無く、洗練されています。一見、地味で淡々としていてストーリーの起伏に乏しいように見える作品が多いのですが、小説のように何から何まで説明された映画とは違い、詩を読む時のような集中力が要り、その分酔うことができます。

やっと観られた5年ぶりの新作『ル・アーヴルの靴みがき』は、期待以上に素晴らしかったです。他の作品とは違って、この映画はTSUTAYAの「良い映画100選」みたいなコーナーに置かれていたくらいだから"一般受け”も期待できそうで、これから観ようと思っている人もたくさんいそうだからネタバレは控えます。よかったら予告編を観てみて下さい 相性があると思うけど、小津安二郎監督が好きな方には強くおすすめしたいです。

私の感想を少しだけ。
不法移民が隠れているコンテナの扉が開けられたシーンが素晴らしい。敢えて彼らに綺麗な服を着せフィクショナルに描いてあるので、彼らが「”処遇”を受けるべき困りものの移民」ではなく、尊厳をもった人間だという当たり前のことに、観る側は気づいてはっとするのです。
そのシーン以降は、全編を通して涙が流れっぱなし。優しいワケありの隣人達が素晴らしかったです


やっと観ました。映画『ヴェロニカ・ゲリン』

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10年近く「うーん、観なくちゃ。でも今度ね」と先延ばしにしてきた映画をやっと観ました。
『ヴェロニカ・ゲリン』。
アイルランドで、麻薬犯罪組織の真実を暴き殺害された実在のジャーナリストをケイト・ブランシェットが演じます。生前から有名だった記者が殉職したことをきっかけに国民が大規模なデモを起こし、結果的に麻薬組織を国外追放に追い込みます。

90年代ダブリン。子どもまでもが麻薬の犠牲になる街の惨状を知ったヴェロニカは「誰かが書かないと」と、大胆な取材を強行。家族や親族は心配し、所属する新聞社までもが取材をやめるよう説得します。自分が銃で襲われても、「息子を誘拐する」と脅されても取材は止まらず、ついには凶弾に倒れることに..。彼女には信念も実行力もあり、無念はあっても後悔はないでしょうが、ヴェロニカを心配し続けた挙げ句に失うことになった家族が痛ましいです。

もし自分がやりたいことが、家族を危険や不幸に巻き込むことになったら....? 続けるか?やめるか?世界中の志あるジャーナリスト、活動家、政治家などが、敵とは別に、こういう葛藤とも闘っているんだろうなあ...。

アイルランドでは、彼女が殺されたことでやっと国民の怒りが爆発し、法律が変わったけど.....もし誰も注目しない国だったら、変化は起こらず、その死は無駄になっていたわけで...と思うと暗澹たる気持ちに。人々の関心と意思表示が大切、ということを痛感しました反省。
(似たテーマで『サルバドールの朝』も素晴らしいです。フランコ政権下、理不尽な死刑執行にヴァルセロナ市民が怒りのデモ。死刑制度は廃止に)

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注射器と廃人だらけの街
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小さな子までが注射器を拾って遊ぶ

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親族が心配しても止まらないヴェロニカ

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"タトゥーのダブリン青年訛り" がイイw
コリン・ファレル、ダブリン生まれの俳優です。

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PUBでヴェロニカを冷笑する他誌の記者たち

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ギネス運搬トラックも登場

是枝監督の『幻の光』

新作がカンヌに行ったから、というわけではないけど、ここ数日、是枝監督で盛り上がっている私。

20年くらい前に劇場で観た『幻の光』(宮本輝原作)。
これが初監督作品だったことも、当時30歳という若さだったことも、最近になってからようやく知りました。

huluに入ったので2回目の観賞。
淡々と描かれた、美しい映画。

そうそう.....当時、20代の浅野忠信にハマっていて、片っ端から観たんだった...
かっこいいだけじゃなく、当時、あんなふうに演技して許される俳優はほとんどいなかった。だから、センスある監督たちはこぞって彼を主演にしたがってた(ような気がする)。浅野氏が映画雑誌のインタビュー記事で「オーディションを受けに行って、他の演劇学校出身の人達の芝居みて、こいつらバカじゃねぇの?って思った」...的なことを言ってて(うろ覚えです)、ものすごくスカっとしたのを思い出しました(笑)

岩井俊二監督と是枝監督が、特に彼の良さを効果的に使えてたと思う!(2000年以降は、追うのをやめてしまったけど)下手な監督が使うと「浅野忠信って、上手いのか下手なのか解んないよねー」という評価になっちゃう


以下『幻の光』より、学生の時に印象的だったシーン。

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主人公(江角マキコ)の夫。
劇中で顔がはっきり映るのは、この数秒だけ。
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つましい生活の若夫婦。
3ヶ月の子と、穏やかな日常。
「私も将来、ケッコンとかするのかなあ」
と、漠然と思いながら観てた...

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傘を取りに家に寄った夫。
妻が見た最後の姿。

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奥能登の、寂しく美しい風景。
日本海の、風と波の音。

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仲良しの、血の繋がらない姉弟。
是枝監督は子どもの魅力を引き出す天才。

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旧家を磨く主人公。

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葬列。
美しいロングショット。


『歩いても 歩いても』も良かったし、巣鴨子ども置き去り事件をモチーフにした『誰も知らない』も、まえだまえだ兄弟主演の『奇跡』も、素晴らしかった
10月公開予定の『そして父になる』も楽しみです!福山雅治、リリー・フランキー、尾野真千子、真木よう子 出演の、赤子取り違え事件のお話。

是枝監督が見出した(?)育てた(?)西川美和監督の『蛇イチゴ』『ゆれる』も、大好きです。

今年も観ちゃった『ラブ・アクチュアリー』!

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「良い子のみんな、ドラッグは買っちゃいかんゾ」
///
『ラブ・アクチュアリー』('03)。
ロンドンを舞台に繰り広げられる、複数の男女や家族の愛の姿を描く群像劇。構成が凝ってるし、コメディタッチだし夢があるし、すごく幸せな気持ちになれます。(天の邪鬼な私ですら!)おすすめ!!
初恋、家族愛、死、片思い、友情.....それぞれの、"愛"の形。

何度か観ているうちに、1度観ただけだとちょっと解りにくい凝った人物相関が解ってきて、これまた面白いです。キャストも豪華。英国を代表するスターが勢揃い。ヒュー・グラント、アラン・リックマン、リーアム・ニーソン、コリン・ファース、キーラ・ナイトレイ、エマ・トンプソン、マーティン・フリーマン.....そして、私が今ハマってる、クリス・マーシャル!最高に微妙でブサいww!!

クリスマスシーズンになると毎年観てるかも。私はロマンス映画は苦手なので、映画友達に勧められなければ手を出していなかったです。喰わず嫌いはいかんですね....。

若い人達に、クリスマスにこの映画を恋人と観ることを、ぜひお勧めしたいですわ〜



タルコフスキー監督の『ノスタルジア』

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映画『ノスタルジア』(1983)

「タルコフスキー監督は芸術のためなら、撮影中生きた牛に火をつけることも厭わなかった、というのを最近知って、自分の中の違和感の正体がようやく判りまし た。
敬虔なキリスト教徒である彼の言う "世界の救済" を、感覚的に理解できないから難解なのです。

犠牲を神聖視する感覚と、そういった方法論から得ら れる"救済された世界"を、どうも私は想像することができません。ともあれ、音と映像の美しさに圧倒される映画です。どのシーンを切り取っても絵画のよう です。」(←2008年に書いた覚書)


また、観たくなってきました。
観るとすごく疲れる映画なので数年に一度しか観ないんですが。

タルコフスキーって、藝術至上主義者で、性格は最悪。
でも、個人の思想や表現に圧力がかかるような環境で闘いながら作品を作ったことに、すごく興味があります。
そういった圧力に対して生理的な嫌悪感を持たないタイプの人たち(統制された社会が好きな)が、アート論なんて語っていたりすると、正直「この人に、表現の何が解るんだろう??」と、つい思ってしまうんですよね。

多分私もちょっとしか解ってないと思うけど
『ノスタルジア』は、本当に"きびしい” 映画。
迫力がある(でもなぜか眠くなる)。

ぬるいものなんて、ぜんぜん勉強にならないから興味ないんだよなー。。。
ゆるいものはまた別腹だけどww




『タイガー&バニー』

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ほとんどアニメを見ず、漫画雑誌も「どれもつまらない」と言って買わない息子がめずらしくハマっているので「どれどれ」と見始めたら、なんとなく楽しみになってしまったアニメ『タイガー&バニー』。

それぞれ特殊能力を持ったキャラクター達が、ソフトバンク、USTREAM、ペプシ、バンダイ、牛角....など、企業のロゴ入りのヒーローに変身して活躍します。
熱(くるし)い主人公、クールな相棒、生意気な女子高生、オカマ....など、キャラクター設定がものすごくステレオタイプだし、スクリプトもぱっとしないけど...

私は単純に「クオリティの高い絵がなめらかに動くアニメーション」っていうのに弱いんですよね。
息子は「人間がスーツを着た等身大のヒーロー」が好みだから、ツボに入ったみたい。『アイアンマン』も大好きらしい。ロボットアニメにはまったく興味を示しません。

『アベンジャーズ』を観に行きたがっていたけど私は興味なしなので却下。でも、この『タイガー&バニー』の劇場版は、つき合ってもいいかな??と思案中。9月22日から公開。→予告編

映画『ショコラ』

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マヤの秘薬チョコレートを自在に操る流れ者の女性が、保守的な田舎の村人たちに受け入れられるまでを描いたお話。
快楽と罪、自由と規律、受容と排除の物語。
ラストの若い神父の言葉が感動的。

それにしても、ビノシュ演じる主人公は魅力的すぎて、何百年か前ならきっと即、魔女決定で火あぶりになってるところだね。。。
(パイソンのメンバーで歴史研究家のテリー・ジョーンズの話では、魔女って、美女を誘って拒絶された男が腹いせに"魔女だ!”と言い出すケースが多かったそう)


映画『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』

ルフトハンザの機内で観たのですが、スカっとする冒険活劇で楽しかった〜。

今では小説がほとんど読めない体質の私(現実離れした女言葉などの形式美にアレルギー...)ですが、子どもの頃は世界名作全集を読んで「おもしろーーーい!!(*゚▽゚*)」と感動してました。

中でもお気に入りはデュマ。
『三銃士』より『黒いチューリップ』のほうが好きだけど。

アトス、アラミス、ポルトス、ダルタニャン、悪女ミレディ、リシュリュー枢機卿....
おなじみのキャラクター達のキャスティングが楽しい。
そして、私と息子、共通してツボだったのが.....

国王ルイ13世。
「あー、その....  バッキンガムでは何色が流行っておる??」
服の流行と王妃の顔色ばかりうかがっている若い王様が可笑しいの!

映画『私の中のあなた』病気の子をめぐる家族

mysisterskeeper
原題は "my sister's keeper" 。
白血病の姉を救うために遺伝子操作で生まれてきた妹が、臓器提供を拒否する権利を求めて両親を訴える、という壮絶なイントロダクション((( ;゚д゚)
法廷サスペンスなのかな?と思っていたら意外なことに、衝撃の真実付きの感動作でした(゚´Д`゚)

「絶対に諦めない。負けない!」と闘う母キャメロン・ディアスのマッドぶりに迫力があって、「果たして病気と闘い続けることが本当に良いことなのか?」という難しい問いを突きつけられます。
「病気の子のために闘い続ける母」を美しく描くだけではなくて深みがありました。

でも....母親の立場にしてみたら、子どもの病気と闘うには相当な覚悟となりふりかまわない頑なさが必要だろうし.....お母さんを責められないよな〜。お母さんがとにかく可哀想。いや、とにかくみんな可哀想。全員の言い分と気持ちに共感できるように、うまく構成されています。病気が悪いのであって、誰も悪くないんだよね......。


妹役のアビゲイル・ブレスリンは『リトル・ミス・サンシャイン』や『幸せのレシピ』の主演の子。
「女の子がみんなあどけなくて可愛らしいとか思ってる?」と言わんばかりの(?)凄みのある難しい役どころが上手。女の子をイメージだけで描こうとしない監督にとっては、なかなか得難い逸材なのかも。


映画『トンマッコルへようこそ』極限状態の笑顔

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村人キム先生「.......... How are you?」
不時着米兵スミス「What !?  How do you think I' am !?」
(「オゲンキデスカ?」 「は....... はぁ!? 元気なわけねえだろ!?」)

今年借りて観た映画の中で一番、笑って、泣きました(´;ω;`)
ファンタジックでかわいくて、可笑しくて、悲惨で、絶望的なんだけど、希望もあって。

 1950年代、朝鮮戦争中の太白山脈の奥地。
敵対する兵士3組6人が「トンマッコル(子どものように純粋な村)」に迷い込む。それぞれの思惑を抱えて疑心暗鬼にかられ銃を向け合う兵士達だが、純真無垢な村人たちに拍子抜けし、次第に穏やかで牧歌的な生活に適応していく。共に食べ、眠り、歌い踊るうちについには友情を確かめ合うまでになった兵士達だが...... 


善良な人間も、いざ参戦すれば「先にやらなきゃこっちがやられる!」という恐怖から人殺しをする。純真無垢で疑うことを知らない人達に癒され、人間の心を取り戻せたとしても、結局は「この人たちを守りたい!」という動機で人殺しをしてしまう...... 
パラドキシカルで、深い!


ラストの笑顔が衝撃的でした。

それと「家族とは、食糧を分配する単位である」という、なにかの食文化誌の本で見た言葉を思い出しました。猪肉を分け合う兵士達が、次第に笑顔になっていくところに妙な説得力があって納得。

「長老、あなたは怒鳴ることもなく上手に村人を統制している。その秘訣は?」
「.....たくさん喰わすことじゃよ(⌒∇⌒)」


朝鮮戦争がテーマということで「同じ民族同士で殺し合うなんて悲惨( > < )!」と思いがちだけど、そこに米兵も混ざって猪肉BBQで喜んでいるところがミソ。
人間は、血の繫がり(家族や民族)を超えて、仲間に慣れるはずという希望を見せられた気がしました。

ファンタジックなフィクションだけが示すことのできる希望がある、という意味で、『ライフ・イズ・ビューティフル』や『ククーシュカ』と似てるかも!


北瀬あき
八ヶ岳のIrish Pub BULL&BEARのコックです。1974年東京生まれ、長州育ち。趣味で水彩画や猫漫画を描きます。1999年八ヶ岳に移住。夫のゴン、息子たけし、猫2匹と犬一頭と暮らしています。
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